2014年10月23日木曜日

ランナウェイブルース




ランナウェイブルース
原題:THE MOTEL LIFE
おすすめ度:★★☆☆☆
監督アラン・ポルスキー/ガブリエル・ポルスキー
製作アラン・ポルスキー/ガブリエル・ポルスキー
出演:エミール・ハーシュフランク/スティーブン・ドーフジェリー・リー/ダコタ・ファニングアニー・ジェームス

今日の映画はこちら。

孤児として幼少期を過ごしたフラナガン兄弟。
兄ジェリーリーは幼い頃、不法に乗り込もうとした電車に轢かれ足を失ったこともありそこから何もかもうまく行かなかった。そんな兄をいつも支えてくれたのは弟フランクであり、彼が語るファンタスティックな冒険ストーリーを絵で表現するというのが彼の楽しみであった。
そんなある日、兄がへまをしでかす。
車で家へ帰る途中で少年をひき逃げしてしまったのだ。
即座に車を燃やし証拠を残さないようにするものの、警察に怪しまれ聴取を受ける兄を
連れ出し昔の故郷であるエルコに戻る。

少しずつ平和な日常をとりもどしつつあったが、ジェリーのケガが悪化し、、、





兄弟愛を感じる映画です。雰囲気は非常によく画面に引き込まれるような印象でしたが
内容がやや薄い。
感情の起伏があまり無い映画かなということで評価は辛めの星二つ。
ただ、個人的にアニーが綺麗なので今回は紹介させてもらった笑





2014年8月3日日曜日

レナードの朝

  

レナードの朝
原題:Awakenings
おすすめ度:★★★★☆
監督:ペニー・マーシャル
キャスト:ロバート・デニーロ、ロビン・ウィリアムズ、ジュリーガウナー


今回おすすめする映画はこちら。
1950年代のNY、ブロンクス地方の精神病院に配属されたオリヴァー・サックス医師(作品ではセイヤー医師)とその患者の闘病の日々をテーマにしたノンフィクションのヒューマンドラマ。

第一次世界大戦の頃に「眠り病」と呼ばれた嗜眠性脳炎(意識障害に次ぐ昏睡状態のことで、四肢の不随意運動を伴う病気)を扱っている。
意識障害と言われる病気とこの嗜眠性脳炎の最大の違いは、患者の体は不随意状態にあっても視覚や聴覚などの感覚は生きており、また認知しているという事である。
つまり殻の中で"生きている"状態である



内容はこうである。
30年間昏睡状態だった男レナードは、セイヤー医師のたゆまぬ努力と研究の果てに発見したパーキンソン病用の特効薬で一時的に回復する。
セイヤー博士の治療は大成功したのだ。他の患者にも適用して次々と目覚ましい効果をあげる。タイトルの名の通り"目覚めた" 患者は舞踏会やバーに出かけ、失った長い年月を取り戻そうとするのだ。






、、、が、そんな喜びも長く続かなかった。

待ち受けていたのは薬に対する耐性化だった。

一度目覚めて生きる喜びを感じたレナードだったが薬の副作用により痙攣などの徐々にもとの"眠り"に戻っていく予感を感じたレナードはセイヤー医師の為に、そして自分以外の患者のために何かできないかと、自分の症状をmedical footage(医療記録)としてビデオカメラに残す事を決める。

痙攣しつつも、自分が苦しむ姿にひたすらビデオカメラをまわさせ「学べ、学べ、学べ」と叫ぶレナードが見るに絶えない、、、
というか、ここまで迫真の演技をするデニーロが本当にすごい笑





結局は、一度は"目覚めた"患者は皆、再び深い沈黙の世界へと戻ってしまう

今まで友達というものが出来た事がなかったセイヤー医師に初めて出来た
”友達”が苦しんで、自分を恨み、また『もと』に戻っていく

そんな中でセイヤー医師はぽつりとつぶやく

セイヤー「君は僕を親切な人間と?
命を与えてまた奪うのが親切な事かい?」


エレノア看護婦「命は与えられ、奪われるものよ。」

セイヤー「……だがつらい。」

エレノア「親切な人だからよ。そして……彼が友達だからよ。



自分が投薬していなければ彼らは目覚めなかった
また再び眠りに落ちると分かっていたのならいっその事目覚めさせなければよかった

そんな事を彼は思ったのでしょう。
レナードにとっては目覚めたのはいい事かどうか分かりません。
それは本人に聞くべき事でしょうけど、実在する彼は1981年に亡くなっています。

















2014年7月24日木曜日

ノッキン・オン・ヘブンズ・ドアー



ノッキン・オンザ・ヘブンズ・ドア
原題:Knockin' on Heaven's Door
監督 トーマス・ヤーン
脚本 トーマス・ヤーン 、 ティル・シュワイガー
出演:ティル・シュワイガー、ヤン・ヨーゼフ・リーファース
おすすめ度:★★★★★

今回お勧めする映画はこちら。
タイトルは直訳で「天国の扉をたたく」という、一見重そうなテーマだが、
テンポもよく、笑いありの映画で非常に見やすい映画である。




主人公は脳腫瘍のマーティン(ティル・シュヴァイガー)と末期骨髄腫のルディ(ヤン・ヨーゼフ)の二人。同じ病室でベッドを並べることになる。病室でこっそりテキーラを嗜み、レモンと塩を求めて、病院の厨房に侵入する。

そこで酔っぱらったルディは指にまぶした塩をなめ、
「いままで海を見たことがない」という。




(ドイツは遥か北の方へ行かなければ海を見る機会はない、、、)




それならば海を見に行こうぜと二人はパジャマのまま(しかも酔っぱらったまま)駐車場のベンツを盗み病院を抜け出す。


二人は最初、金集めのためにガソリンスタンドを襲い6000マルク奪っていたが、
その後、盗んだ車のトランクの中から100万マルクを見つけるのである。
というのもそのベンツはギャングの所有物だったからだ!



とてつもない大金を手にした二人の行動はあきれるほど贅沢だった。

パジャマ姿でセレクトショップへ行って高級スーツを買い、超高級スイートルームに泊まり、ルームサービスを店員の勧める通りに注文し、ホテルマンが仕事を速攻で辞めるほどのチップを支払ったり、やりたい放題。めちゃくちゃ笑
(注文のとき、ドンペリニョンをドンペリグノンと発音して注文していたのを見ていてドンペリに途中で気づけよ!とは思ったがきっとドンペリを知らないのだろう、なんせ海さえも見たことのないんだからな と思い出した。)



二人はベッドの上で、その大金を使って死ぬ前にやりたい事をノートに書き出す。

全部やっていたらきりがないし時間もないから一つにお互い絞ろうというマーティンのアイディアのもと選び出された二人のやりたい事とは。。。。。













そんなこんなで、窃盗の容疑とギャングの金を奪ったことで警察とギャングの両方に追われることになってしまい、てんやわんやなドタバタ劇も繰り広げるシーンもあるため一見コメディ映画であるかのように思ってしまうが、時折マーティンが発作を起こし死にかけるシリアスなシーンがあり彼らに残された時間は少ないことを暗示しつつ、改めてコメディ映画ではないことを示すのである。

果たして二人は、無事に最終的な目的である海を見れるのか。。。








本作を通じて、死ぬことを目前にして死ぬ前にやりたいことを追求する彼らの姿を見て

私自身、今死が目前に迫ったら今の人生に後悔なく死ねるのか?という風なことを考えさせられた。


人は何のために生きるのか?

好きな事だけをし続けて生きる事は無理だが、いつも何か目標を持って生きることが非常に大切であり、人を輝かせる。













今のこの時間を大切にすべきではないかと深く考えさせられた作品である。









非常におすすめなのでぜひ皆さんに観ていただきたい。